さて。
ツイ友さんとは夕方お別れし、
私は宿泊を予約したドミトリーへ。
ドミトリーというのは「相部屋」の意味。
他の宿泊客と同室になるんですね。
そういうところに泊まったことがないので
躊躇したのですが、なんせ七夕祭り前の仙台、
じゃら●を見ても楽●トラベルを見てもカプセルホテルさえ
空き室がなく。
(決めたのが遅かったのもあるんですが)
唯一空いていたところ。
ゲストハウス梅鉢さん。
http://umebachi2009.com/
ホームページを見たら8月にオープンしたばかりで、
綺麗に違いないわ・・・と思いまして
行ってみたら、まー、ほんとに綺麗でセンス良くって
居心地のいい空間でした。
オーナー夫妻
お話を聞いたら、
東北にはこれまでドミトリーという概念があまりなく、
もともとバックパッカーとして各地を旅した経験があるお二人は
いろいろ見てきた経験から、自分たちで地元の仙台に
作ってみたいと思われたそうで。
あちこちが手作りなんです。建物からディスプレイまで。
内装の壁はすべて珪藻土(けいそうど)で塗られているのですが、
(これは女子トイレの壁)
本物の銀杏の葉をぺたぺた貼ったらしく
よく見ると階段の壁にはたくさんの手形が!!!
どういうことかというと、
珪藻土で全室塗るのはさすがにお金がかかるし、
一部だけにしようと思っていたところ、
近所のフリースクールの子供たちの職業体験として
壁塗りをやってもらう、という提案があり、
これらは、最後まで壁塗りをやり遂げた彼らの「サイン」なのですね。
でも子供たちだけで壁塗りができるはずはなく、
やり方を指導する職人さんを何週間か雇わなくてはいけなくて、
それがまたお金かかると
諦めかけていたそうですが、
善意で、こういう伝統的な職人技を子供たちに伝えていきたいから、と言って
格安で引き受けてくれる業者さんが見つかったんですって。
これはその左官屋さんのサイン。(子供たちの届かなそうな高ーい場所に
ひと際大きな手形がありました)
ちょっといい話でしょ?!
フリースクールの子供たちとのふれあいの話も聞きました。
もし梅鉢さんに泊まりに行くことがあったら、
壁の手形を見つけて、オーナーに聞いてみてくださいね。
「刷毛目」があちこちに。
ちなみに、もともとはそうやって、
「仙台にドミトリーを作りたい、旅人同士がふれあうきっかけにしてほしい」という
気持ちで作ったハウスですが、
3.11以降、仙台にはボランティアで訪れる人もたくさんいるので、
長期ボランティアの宿泊にも活用してほしい、とのことです。
とくに被災地から遠い場所から行くには交通費がかかりますし、
その上に宿泊費、ですからね。
(いまならオープン記念で相部屋は一泊2500円です。2011.8月現在)
ボランティアだけでなく、観光に、気軽に行けるきっかけになれば・・・と思います。
(家族連れやお友達同士で泊まれる個室もあります。
私が行ったときには、チビちゃん連れたご家族連れが
青森から観光にいらしてました)
ホームページに写真が載っていますが、
私の泊まった女性用の相部屋はこんなふう。3人部屋。
木の香りが残る、自然の趣いっぱいの建物。
2泊したのですが、居心地良かったですよ!ほんとに。
実際、相部屋になって知り合った人たちとのお話は次回。
最初から最後まで「旅は道連れ」でござんした。
(続)
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